放射能汚染土を浄化するヒマワリ

　ゆかしメディアの記事によると、ヒマワリが放射能汚染を20日で95％も除去してくれるそうですよ。

1995年に米ラトガーズ大学のスラビック・デュシェンコフ博士ら旧ソ連出身の植物学者達が、チェルノブイリ原発から1キロ離れた池で20種類の植物を栽培し、ヒマワリがセシウム137を根に、ストロンチウム90を花に蓄積することをつきとめた、という研究報告があるそうです(日本テレビ系（特命リサーチ 200Xより)。

　植物には根っこから土壌の放射性物質を吸収するものもあるそうで、その中でもヒマワリが、最も吸収の効率が良いのだそうです。なぜなら、土壌の放射性物質の除去までに、30年以上はかかると言われる場所でも、わずか20日で95％以上を除去したという記録が残っているからです。

これはファイトレメディエーションと呼ばれ、植物が持つ自然の能力を活かした環境汚染の浄化技術で、現在も研究が進められています。

吸い上げてストックした段階で、放射性物質を含んでしまうので枯れたあとの処理がまた大変ですが、大自然のメカニズムには感動させられてしまいますね。

　ところで「放射能に汚染される」という言葉をよく耳にしますが、正確には「放射性物質に汚染される」です。中性子線や高エネルギー放射線で普通の物質が放射能を帯びること自体をこのように表現することはまずないでしょう。

放射線防護・管理の分野でいう「汚染」とは、元々意図しないところに放射性物質が付着したり、体内に取り込まれることを指しています。したがって…、実験室の机の上に放射性物質を1滴垂らしてしまったらそれは「汚染」ということになります。しかし「ダメージを受けること」はまったく意味していません。理由は簡単です…。だって、人体表面に汚染が発生してもすぐに除去できる場合は、影響が特に問題となる被曝にならないことが多いからです。

また「放射性物質」というのは、放射線を出す能力のある元素(放射性同位元素)を含んでいる物質のことで、放射線は出ているので、「汚染」されたものの外からその放射線を測定し分析することによって、放射線を出している放射性同位元素の種類と量を推定することができます。